島の東側に位置する「泉津」には神話や伝説の舞台となったパワースポットや海岸沿いの美しい風景が広がる絶景遊歩道など、楽しめるスポットが点在しています。
今回はそんな中からオススメの場所をいくつかご紹介します。
波治加麻神社
杉の木が整然と並んで天に向かってまっすぐ伸び、絨毯のように一面に広がる鮮やかな緑の杉苔を、木々の間からこぼれ落ちる陽光が柔らかく照らし出し、周囲に神秘的な雰囲気を漂わせています。
こちらは、大島に三社ある旧郷社(野増の大宮神社・波浮の波浮比咩命神社)の中の一つである『波治加麻神社(はじかまじんじゃ)』。
伊豆地方の神々の縁起である『三宅記』によると、大明神が諸龍王に命じて島々を焼出させたが、その三番目の島を大島と名づけ、五人の后の一人を大島に置いた。その名が「はぶの大后」(波浮比咩命神社の祭神)、そして二人の王子が大宮・波治加麻両神社の祭神であるといいます。
訪れる誰もがその風景に息を飲み、足を踏み入れるとあたりは静寂に包まれ、凛とした空気に気持ちが引き締まります。
この波治加麻神社に伝わる伝説として「日忌様(ひいみさま)」というのがあります。
昔、泉津に暴政を行う島守がいて村人の反感を買い、義憤に燃える25人の若者たちが島守を襲って殺し、その夜のうちに波治加麻神社の境内の中の一番大きな杉の木を伐り倒して造った丸木船で、大島を逃れました。しかし、利島、新島、神津島にたどり着いたが、どの島も後難を恐れてかくまってくれず、行方不明になったという。その霊が毎年1月24日の晩に波治加麻神社に還ってくると言い伝えられています。
以来、1月24日の夜には儀式を整え、日忌祭りを行い25人の霊を祀る風習が今に伝えられています。
まず、24日の晩には家々の神棚に25の餅、海から採取した小石とトベラ、ノビルを供え、御神灯を点じ、もしも供餅が鼠害にあえば、その家に不幸災難が見舞うと信じられ、また戸口までの庭は海水によって浄め、当日の夜は海を絶対見ることなく、静粛に過ごしました。この風習は簡略化されながらも、現在も受け継がれています。
波治加麻神社
泉津の切り通し
2本の巨木の太い根ががっちりと大地を掴み、力強く空高く伸びる幹。まるで意志を持ったかのように縦横無尽に成長を続ける姿に圧倒されます。周囲を苔が覆い独特な景観をつくり出しています。
自然の力強さ、逞しさ、そして美しさを伝えてくれるパワースポットです。
また、間には上へと通じる階段があり、それはまるで大地を切り開いて異世界へと通じる道のようです。特に、階段の先からこぼれる太陽の光が神秘的な雰囲気をさらに演出してくれます。 想像力を働かせながらじっくり見て感じてみたい場所です。映画に登場しそうな独特な景観はきっと見る人の心を動かすでしょう。是非、素敵な一枚をカメラに収めてください!
道に注意!
泉津の切り通しは、大島一周道路沿いにはありません。大島一周道路よりわき道に入ったところにあります。現地に向かう際には下の写真を参考にしてください。
岡田方面より泉津方面へ走行時
大島一周道路を時計回りに走行時は上の写真のように、右に入る道があるので、そちらを右折してください。
泉津方面より岡田方面へ走行時
大島一周道路を反時計回りに走行時は上の写真のように、左に入る道があるので、そちらを左折してください。
泉津の切り通し
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