地層切断面

突如あらわれる、大地の年輪

島の南西部、沿岸を行く大島一周道路を走っていると、ひときわ目を引く見事な地層の縞模様が突如あらわれます。高さ約24メートル、長さ630メートルの圧倒的スケールの地層の断面が私たちに驚きと感動を与えてくれます。

こちらは「地層切断面」と呼ばれ、昭和28年の大島一周道路の建設工事中に偶然発見されたものです。

伊豆大島は現在も火山活動を続ける火山島で、大古より噴火を繰り返してきました。
繰り返される噴火の中でも百数十年に一度の割合で起こってきた大噴火は火口から空中へ噴き上げられた煙の中に含まれる粒子(主にスコリアや火山灰からなり、降下テフラと呼ばれる)が島の大地に広い範囲にわたって降り注ぎ、地表に沿って同じ厚さで降り積もっていきました。このように降下した火山灰が地表の斜面に対して平行に堆積することをマントルベディングと呼び、地層切断面はその様子を伝えてくれる代表的なスポットとなっています。

気の遠くなるような長い年月をかけて何層にもわたって降り積もってきた火山灰等の堆積物が、ごらんのような地層の美しい縞模様となって私たちの前に現れているのが地層切断面なのです。それはまるで、大地の年輪のようです。

1万5千年もの大地の記憶

この地層切断面をみてみると、スコリア、火山灰、風化火山灰または腐植土の互層になっていて、これらが1回の火山活動期の噴出物とされており、それら一つ一つの大噴火をあらわす単位層が百数十みられることから、15,000年もの間の大地の物語を辿ることが出来ることになります。

世界で最も解明の進んだ火山といわれる伊豆大島の火山はこの地層切断面の分析によるところが大きいそうです。
なお、「伊豆大島火山博物館」には、約12,000~15,000年前の地層20層が表面剥離されて展示されています。

通称「バームクーヘン」

この美しい縞模様は、その見た目から「バームクーヘン」の愛称で親しまれています。
実際、島内の洋菓子店ではその形を模したバームクーヘンも商品として販売されています。「地層切断面」は伊豆大島が誇る貴重なスポットとして多くの人々に愛され、大切に保護・管理されています。

バス停の名は「地層断面前」

地層切断面の最寄りのバス停はその名も「地層断面前」。
珍しいバス停の名称と、見事な縞模様をバックに撮影すればインスタ映え必須です。

また、西側の海上方面を見渡すと、先々の島々、利島、新島、式根島、神津島を、さらに南側の海上には天候によって三宅島や御蔵島を望むことができます。開放感抜群の絶景に気持ちも晴れやかになることマチガイなしです!

夕陽もオススメです!黄金色に照らされた地層切断面は太古の地球の鼓動を伝えるロマン溢れる情景として、きっと心に響くことでしょう。

地層切断面

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