ハワイ島郡長御一行様ご来島レポート

伊豆大島とハワイ島ヒロが姉妹島盟約を締結してから2022年2月12日で60周年を迎えました。そして、同じ年の7月28日にハワイ島郡長御一行様が実に35年ぶりに伊豆大島へ来島されました。その際の様子を大島・ハワイ島親善交流協会がレポートします。

大島・ハワイ島姉妹島盟約60周年 ハワイ島郡長御一行様 35年ぶり伊豆大島へ来島

2022年7月28日、真夏の真っ青な空の下、姉妹島であるハワイ島から、35年ぶりとなる郡長夫妻御一行様をお出迎えしました。

元町港には大勢の島民の方々、保育園園児、支援センターからは可愛いまめアンコちゃん達、早朝からアンコ文化保存会さんにより着付けをしていただいたアンコさん達が横断幕を持って今か今かと船の到着を待っていました。各学校の先生方は校旗や大漁旗を掲げています。そして大島第一中学校吹奏楽部、都立大島高等学校吹奏楽部の中高連携により実現した生徒達による演奏。その演奏が鳴り響く中、船が到着し、1人また1人と桟橋へ降りたつハワイ島のみなさん。

「ようこそ大島へ!!」

喜びに満ちた熱気の中、三辻町長からミッチロス郡長へオーキッドのレイにて歓迎しました。まめアンコちゃんからレイをかけて頂いた郡長夫妻も目尻を下げ、とっても嬉しそうでした。

はるばる海を超え大島まで来島してくださった感謝の想いをたくさん受け取っていただいた港での歓迎でした。

伊豆大島アンコ文化保存会・大島・ハワイ島親善交流協会 それぞれの展示について

伊豆大島アンコ文化保存会 さんからは、大島の宝「アンコさんについて」をアンコさんの格好をして説明をしていただきました。

頭部に着用していた「ソーメン絞り」は今は作られていない貴重な物であり、着物は何十年と親から子へと代々受け継がれてきたもの。文化を大切に繋いでいる...その事に大変素晴らしいと、アンコさんのお話にハワイ島のみなさんは深く頷き聞き入っていました。

大島ハワイ島親善交流協会としては、1962年姉妹島盟約を結び初めてハワイ島から郡長さんが来島されてから、今日までのあゆみをパネルと共にご案内しました。近年の写真では特に知り合いが多く写っていると皆さん総立ちでパネルを撮影してくださっていました。

これからもずっとずっと60年の想いを繋いでいきたいと、私達、親善協会の溢れる想いをお伝えする事が出来て、心と心が触れ合いシスターアイランドとしての想いや喜びを涙で分かち合った時間となりました。

土砂災害語り部

初代大島町長 藤井豊之助氏がハワイ島へ渡航時、その刺激を受けて建てられたというホテル椿園。椿園さんがオープンした際、ハワイ島からHotel Camelliaの大きな看板が贈られました。当時のハワイ島との親交の深さが伺えます。

そして2013年、伊豆大島を土砂災害が襲い、ホテル椿園の立つ神達地区は大きな被害を受け、ホテル椿園も大きな被害を受けました。そんな土砂災害の中、奇跡的に残ったホテル椿園 新町亭において、被災当時の様子や想い、そして今をホテル椿園の清水勝子さんに語って頂きました。

ハワイ島も活火山を持つ島として自然災害とは背中合わせ。1つ1つ、ことばを選びお話くださる清水さんの姿勢には私たちも大変重みを感じました。

そして、清水さんのお話をお聞きになり、ミッチロス郡長が清水さんへレイをプレゼントされ大きなハグでAlohaを伝えられた姿は大変印象的でした。

メモリアルパーク2013 義援金にて作られたストーンベンチ視察 そして...

大島町は大島町メモリアル公園内にあるストーンベンチの横に「大島ハワイ島姉妹島60周年記念モニュメント」を建てました。

ミッチロス郡長と三辻町長がモニュメントに掛けられていた布を一緒に取ると、そこには60周年を記念するモニュメントが!! モニュメントに使用されているロゴは、60周年にちなんでハワイ島が制作くださったもので、モニュメントの横には姉妹島60年のこれまでのあゆみが刻まれていました。そして、「ミッチロス郡長来島」との項目も刻んであり、それをお伝えしたところ、実はこの日はミッチロス郡長さんの58回目のバースデーだったのです!!最高のバースデープレゼントになりました!!と大変喜んでいました。

またモニュメント後ろには「永遠」と刻まれていました。それを見てハワイ島郡長夫妻はじめ御一行の皆さん一斉にワーオ!OH!! と大変感激されていました。モニュメントを見ながら、これからもずっと友好関係が続いていくことを両島で願いました。

ウェルカムパーティー
ハワイ島郡長夫妻御一行様歓迎食事会

この日、空が夕焼けに染まる頃から波浮のホテルカイラニさんにて親睦会が始まりました。これまで親善協会として、zoomでの顔合わせ、姉妹島60周年共同ドキュメンタリー映像の制作、また記念誌制作を通して交流を交わして来た方々とこうして実際にお会いし、ゆっくりお話が出来る機会に恵まれたことは貴重でした。

実はハワイ島側から事前に、その日は郡長のお誕生日であるとの事でサプライズバースデーケーキのリクエストがあり、前々日の夜に急いで手配していました。お腹も会話も満たされ落ち着いた頃、三辻町長さんと一緒に大きなケーキを持ってサプライズスタート!!その場にいる皆でハッピーバースデーソングを歌い、ロス郡長のお誕生日をお祝いしました。

ケーキの可愛いらしさに郡長夫妻をはじめハワイ島の皆さんはびっくり!!!! (ケーキの上にのるメッセージプレートの可愛いロゴの正体を次の日に皆さんは知ることになります) waaao!!凄ーーい!! と、またまたビッグなサプライズに感動してくださいました。

「皆さんとこんな風にバースデーを過ごせて嬉しいです。姉妹都市の提携ということでは1番長いそれは世界中見渡しても記録としては1番長い。そうゆう意味では1番重要な本当に大切な姉妹島と考えています。本当に嬉しい有難う」と、ロス郡長はお話してくださいました。

追記:この日、サラダがのっていたサラダボウルは、遡ること姉妹島交流がスタートした初代町長 藤井豊之助氏がハワイ島の方から頂いた物。今回、ホテル椿園の清水ご夫妻からお借りしてお披露目することが出来ました。

ハワイアン弁当

今回、大島・ハワイ島が姉妹島60周年を迎えるにあたり、都立大島高校農林科2年生が大島で生産されている食材とハワイの食を融合させた「ハワイアン弁当レシピ」を考案。そのレシピを元に、ぶらっとハウス村田店長が調理してお弁当を作成してくださいました。

このお弁当は、遡ること2022年2月12日、大島とハワイ島が姉妹島60年を迎える日に「記念弁当」として商品化して販売。大反響をいただいたお弁当でした(詳しくはこちら「大島・ハワイ島姉妹島盟約60周年」 をご覧ください)。

そして今回は、高校生とぶらっとハウス村田店長がランチタイムにハワイアン弁当をハワイの皆さんと一緒にいただきながら、色々なお話に花が咲きました。その中で「ハワイ島と姉妹島で有る大島によるこの様な試みをハワイ島に訪れる沢山の方に知って欲しい。ハワイ島にある姉妹都市姉妹島の紹介ブースにて飾りたい!」と嬉しいご提案をハワイ島から頂きました。もちろんOK!!ということで、ハワイアン弁当は世界にはばたき始めました。

ハワイプロジェクトチーム・郡長さん意見交流会

ハワイ島ヒロ高校と交流が始まっている都立大島高等学校ハワイプロジェクトチームがこれまでのヒロ高校との交流内容、そして、その想いやこれからの希望などを中心とした意見交換交流会が開催されました。

郡長さんはじめ皆様、真剣に子供達の声に耳を傾けてくださったり、準備した資料などに目を通してくださっていました。生徒の願いやその想いが実現するためにはどうしたら良いか等、具体的なアドバイスを頂くこともできました。さらに、ヒロ高校との姉妹校提携へのバックアップなども応援くださるとの事で、今後の展開がとっても楽しみです!!

今回、高校生達からはハワイプロジェクトチームだけではなく、高校へ通う生徒や先生からハワイ島の皆様へメッセージが詰まった大漁旗とヒロ高校の生徒さんと考えたオリジナルロゴのステッカーも贈られました。

前日の郡長さんバースデーで用意したケーキにあったのは、高校生達が考えたオリジナルロゴでした。ハワイ島の皆さんにこのロゴが出来上がるまでのストーリーを聞いて頂くこともできました。そして、このバースデーケーキを作って下さったのがプロジェクトチーム生徒のお母様というビッグな繋がり!!そんな大島のあたたかさに触れ、大変喜んでくださっていました。

郡長さんからは生徒の皆さんへペンケースのプレゼントがありました。そして、ハワイ島からの提案で、小中学校との交流プログラムや大島も中学校から取り組みをスタートする事が決まりました。これからわくわくしますね!!

大島ハワイ島姉妹島盟約60周年記念式典

大島において初であり、さらに姉妹島の60年の歴史の中においても初となる、島民の皆様も一緒にハワイ島との絆を繋ぐセレモニー『調印式』が行われました。また、式典において大島町からは以下の目録が贈呈されました。

  • 60周年記念モニュメント
  • 調印後の協定書
  • 椿の殻で作られたオリジナルの額

大島ハワイ島親善交流協会からは、大島町とハワイ島が姉妹島盟約に至った3大類似点(大島は「火山の島・椿の島・アンコの島」、ハワイ島は「火山の島・蘭の島・踊りの島」)を表現した大漁旗、1962年姉妹島盟約が始まってから今日までのハワイ島との歩を1冊にまとめました記念誌を寄贈いたしました。

このセレモニーで、ミッチロス郡長からは「すごい、人、皆さんが素晴らしい、この島が素晴らしいwonderful 家族みたい、オハナみたい」と日本語でメッセージをいただきました。そして、トミーゴヤ氏からは、60年前姉妹島盟約が結ばれた際に友好の証として寄贈いただいたハワイ王朝旗が大島町町制50周年の際に大島から再度ハワイ島へとお返ししたその後についての貴重なお話を伺う事ができました。
セレモニーの会場となった復興の象徴であるメモリアルパークは、夜になると涼しげな気持ちの良い風が通り、最高の気候に恵まれました。

また、調印式に先立ってミッチロス郡長夫妻御一行様をはじめ、住民の方、ご来島中の方に大島の文化に触れて頂きたく、主に郷土芸能を中心に、日頃から島内にて島の文化芸能を継承下さっている各団体様にパフォーマンスして頂きました。

伊豆大島チアダンスチーム Waves
大島ハワイアンフラチーム
元町明治会
岡田古歌保存会
岡田手踊り保存会
里喜本社中
御神火太鼓保存会

皆様、有難うございました。

お迎えする側、迎えられる側、そして大島の大地全てが共鳴し一体となった、素晴らしい式典セレモニーとなり、姉妹島60周年記念を無事に終える事ができました。

まだまだスタートしたばかりの大島・ハワイ島親善交流協会ですが、大島ハワイ島姉妹島親善交流協会の島内外の会員の皆様そして、お暑い中セレモニー開催のためにお力添えくださいました大島観光協会、大島町商工会、そして町役場の職員の皆様、本当に有難うございました。

大島・ハワイ島親善交流協会

\あわせてチェック!/

姉妹島盟約60周年を記念してハワイ島群長一行が東京都・伊豆大島を訪問

今回のハワイ島郡長一行による訪問の様子を国内最大級のハワイ公式ポータルサイト「all hawaii」にて伊豆大島に拠点を移し活動するトラベルジャーナリスト寺田直子氏がレポートしています。ぜひご覧ください。

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