伊豆大島特産の椿油しぼりにチャレンジ!
伊豆大島の特産品のひとつである“椿油”。大島ふるさと体験館では実際に椿の実の状態から椿油をしぼる体験ができます。しかも、自分でしぼった椿油で明日葉などの野菜を炒めて風味を味わったり、お土産に小瓶に詰めて持って帰ることもできます。
是非、チャレンジしてみてください!
※椿油搾り体験は予約制です。ご予約を頂かない場合お待ち頂いたり、体験ができない事もございます。
椿の実を拾い集めて、良質な種子を選びます。
伊豆大島に自生するヤブ椿の種子を採集し、虫食いや、実の詰り具合等をみて良質な種子を選びます。
島の子ども達は椿の実が実る9月から10月にかけて種子を拾い集めては製油所に持って行きお小遣いを稼いでいたとか。
また、採集した椿の実を製油所で椿油と交換される方も多くいらっしゃいます。「交換した椿油を贅沢に使った天ぷらを味わうのが楽しみ」なんてお話された方がいらっしゃいました。
なお、大島ふるさと体験館では、すでに椿の実が選別された状態となっています。
さぁ、椿油しぼり体験を始めましょう。
まずは選んだ種子を細かく粉砕します。
昔は臼に種子を盛り自力で粉砕作業を行っていましたが、今は粉砕機などの機械を使って行っています。大島ふるさと体験館ではその両方を体験することができます。
今回は約2.5kgの種子を椿油に仕上げていきます。
細かく砕いた種子をふるいにかけます。ふるいに残った種子はふるいから振り落とされる大きさまで再度細かく砕いていきます。その作業を繰り返すことで、全ての種子を細かくしていきます。
そして、細かくなった種子をせいろに移して約5分程蒸します。
しばらくすると椿油の香ばしい香りが立ち込めてきます。
ナッツのような美味しそうな香りです♪
蒸しあがったら、冷めないうちにすばやく加圧機で搾り出します。
やがて琥珀色した美しい椿油がすがたをあらわします。
この時点では種子の実や皮が含まれており油の劣化の原因となることもある為、製品として扱う椿油業者はさらに精製作業を行い、よりクリアな色に仕上げていくそうです。
結局、約2.5kgの種子は最終的に約500mlの椿油になりました。
単純計算で椿の実の約2割ほどしか油として採取できないことになります。
搾った椿油で野菜の炒め物をして試食。さらりとした口当たりでとっても美味しい!
最後にお土産として小瓶にも詰めてくれました。
さて、最後に残った椿の実の搾りかすは捨ててしまうのでしょうか、というとそうではなく、農作物の肥料や床のつや出しなど多くの用途に利用されるそうです。
ちなみに、椿油の搾りかすには「サポニン」とよばれる成分が含まれています。
サポニンは水と油両方に溶ける性質があり、界面活性作用(泡立つ作用)があります。そのため、昔からシャンプーや洗剤代わりに使われてきました。
というわけで、椿は様々な生活の場面で利用されてきた島の貴重な資源。
これからも大切にしたいものです。
椿油しぼり体験(大島ふるさと体験館)
所要時間:90分
体験料:¥2,700-/1名
対象年齢:小学生以上
体験人数:2名様より受付。学生・一般の団体様も歓迎しております。ご相談下さい。
※椿油搾り体験は予約制です。ご予約を頂かない場合お待ち頂いたり、体験ができない事もございます。
施設情報
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