大島海洋国際高校カッター部の皆さんが体験!『ガイドと巡る、波浮港さんぽ!』
伊豆大島の南側に位置する波浮港は、懐かしい港町の風景が今も色濃く残る注目のスポットです。昔ながらの景色や人々の営みを感じられる一方で、近年は新しいお店が続々とオープンするなど、新たな盛り上がりを見せています。
そんな魅力が詰まった波浮港で、伊豆大島の魅力をSNSで発信する『move! izuoshima』が手がけた、椿まつりコンセプトブックの企画「波浮港でやりたい30のコト」が、ツアーになりました!
伊豆大島の魅力を発信| move! izuoshima
伊豆大島が大好きな観光客なっつ&ばーぐです。 私たちがキュンキュン・ドキドキ・ワクワクした伊豆大島をInstagramにて紹介しています!
アテンドしてくれるのは、波浮港でゲストハウス『Stay Do』を運営する伊豆大島ジオパーク認定ジオガイドのかんちゃん。かんちゃんと一緒に波浮港を歩けば、地元の人しか知らないディープな波浮港を知れるはず!
今回は、この『波浮港さんぽ』を大島海洋国際高校カッター部の皆さんと一緒に体験した様子をお届けします。
SHIMA STAY ジオガイドかんちゃん
https://kanguiding.com
<今回巡ったスポット>
Stay Do(集合)→中通り散策→旧港屋旅館→踊り子坂→蔵見学→地層ロード→高林商店
化粧品店の面影が残るゲストハウス『Stay Do』からスタート
今回のガイドは、化粧品店の面影が残るゲストハウス『Stay Do 』からスタートしました。ここはガイドを務めるかんちゃんが営む宿で、土間にはユニークな品物が並び、当時の看板を見ると「資生堂」の文字が刻まれているなど、今と昔の人の営みを感じる空間です。
波浮港の中通りにあるゲストハウス「Stay Do」からスタート
ガイドのかんちゃんから、今回の『波浮港さんぽ』について説明がありました。
「今日は2つのことを知ってもらえたら嬉しいです。1つ目は、波浮の“今と昔”の人の営みについて。2つ目は、自分にとっての“故郷と地元”の違いです。波浮には、昔ながらの街並みを生かしながら暮らしている人が多くいます。そんな波浮の風景を楽しみながら、自分にとって波浮は“故郷”なのか“地元”なのか、考えてみてくださいね。」
普段から放課後に波浮港を散歩することはあっても、深く知る機会はなかなかないという高校生たち。新たな発見がありそうなツアーに、ワクワクした表情を浮かべていました。
波浮港の玄関口「中通り」
最初に訪れたのは「中通り」の入り口。この日はあいにくの雨でしたが、傘を差しながらゆっくりと街歩きできるのも、波浮港の魅力のひとつです。
かつて漁港として栄えた波浮港では、この通りに多くの人が行き交い、肩がぶつかるほど賑わっていたそうです。今は落ち着いた雰囲気の街並みですが、当時の活気を想像すると、まるでタイムスリップしたような不思議な感覚に包まれます。
あいにくのお天気の中、中通りを散策します
中通りから、川端康成の小説『伊豆の踊子』にも登場する「旧港屋旅館」の前を通り、「踊り子坂」を登っていきます。急勾配に連なる240段もの石段ですが、日頃からトレーニングで踊り子坂を使っている高校生たちはスイスイと登っていきます。晴れた日は、波浮港を一望できるスポットとしても人気です。
晴れた日は波浮港を一望できる絶景の散歩道
歴史を感じる蔵の中へ
波浮港がかつて隆盛を極めた時代の面影を今に伝える蔵
階段を登りきると、目の前に現れたのは立派な大きな蔵。今回は特別に中を見学させていただきました。この蔵の持ち主は、波浮港を開港した秋廣平六の子孫にあたる秋廣信二さん。中に入ると、当時の貴重な写真や道具が保管されていて、大人の秘密基地のような空間が広がっていました。
「すごい!ロマンが詰まってる!」と高校生たちも大興奮。
さらに秋廣さんのご自宅も見学させていただくと、船底天井の太い柱や立派な神棚など、職人技が光る建築が今も大切に残されていました。
秋廣さんイチオシの「井戸」も特別に見せていただきました。この家にはなんと4つの井戸があり、そのうち最も大きなものは、中を覗くと、丸く深い空洞になっています。川のない大島では、昔から水が貴重な資源だったことが改めて実感できます。
波浮港の新たな魅力が詰まった「高林商店」へ
最後に訪れたのは、高林商店。ここではアイスや駄菓子を販売しているほか、同じ敷地内で醸造しているクラフトビールも楽しめます。さらに、今話題の「ダサいキーホルダー」も販売中。高校生たちはガイドのお土産として、それぞれお気に入りのデザインを選んでいました。
このキーホルダーの売上は、波浮港で年に数回開催されるこども縁日の運営費として使われているそうです。高校生たちも、「そんな風に使われていたとは知らなかった!」と新しい発見があったようです。
港町の趣を感じながら、歴史や文化、そして今の波浮の姿を知ることができた今回の『波浮港さんぽ』。ガイドのかんちゃんの案内のおかげで、波浮の魅力をより深く体感することができました。
最後に、高校生の皆さんからの感想をご紹介します。
「今回のガイドで、いつも何気なく見ている景色でも、よく意識して見たことで新たな発見があり面白かったです。波浮港が現在までにどのような変化をしながら今に至るのか様々な場所を通して知ることができました。」
「2年近く大島で生活していたのにまだまだ知らない事が多くてびっくりしました。大島が昔栄えていた(波浮銀座)という話は色んな人から聞いていましたが、写真を見て波浮の歴史について知ることができてとても有意義な時間でした!」
「今まで住んでいても知らなかった事を見て聞いて学べて本当に楽しかったです。」
「蔵の中がとても印象的でした!蔵はゲームや写真でしか見たことがなかったのですが、実物を見て中に入るという経験ができてとても楽しかったです。中は秘密基地みたいになっていて男のロマンでした!」
「波浮港のことについてより深く知ることができました。普段は何気なく通っている道ですが、波浮港の古き良き文化が残っているということや、現在の新しい人の営みの両方を知ることが出来てとても楽しかったです。波浮港の道が昔と現在の繋がりを感じさせてくれる不思議な魅力があるということに改めて気づけました。今回知れたことを皆にも教えてあげたいです。」
ありがとうございました!
今回の『波浮さんぽ』に参加してくれた大島海洋国際高校カッター部は、全国大会の常連校としても有名です。今後の活躍にも、ぜひ注目してみてくださいね!
大島海洋国際高校カッター部
カッターとは、全長約9メートルの大型ボートを12人で漕ぎ、1000メートルのタイムを競う競技です。
もともとは救命艇として使用されていたものですが、現在ではその操練を通じて体力・精神力を鍛え、シーマンシップを養うための重要な基礎訓練としても位置づけられています。
大島海洋国際高校のカッター部は、全国大会での優勝経験を持つ強豪。
島ならではの環境を活かした日々の練習と、地域の皆さんの温かい応援を力に変え、全国の舞台でも活躍を続けています。