あんこさんが
過ごした日々を
未来へ
黒潮に浮かぶ火山島「伊豆大島」。
かつては四方を海に囲まれた離島ゆえに苦労の絶えない場所でした。そんな島で日々の暮らしを支え、離島の厳しい環境の中たくましく、そして、しなやかに働く女性たち。そんな厳しい生活の中で生まれた“あんこ”姿は生きていくために確立された独特なスタイルでした。
そんなエキゾチックな魅力を放つあんこさんの姿に多くの文人墨客が惹かれ、島を訪れました。そして、多くの作品を残していきました。例えば、実業家で文化人、さらには文筆家、写真家など幅広く活躍した永見徳太郎は次のように語っています。
『旅人が、上陸第一歩の姿を大地に落とすと、石垣の上からアンコが物なつかしそうに立ちならんで見おろして居るのも、夢の国らしい気がする。アンコ達の睫毛(まつげ)が黒く長く、瞳を輝かして。・・・中略・・・それに白い手拭をかぶると、何んとなく意気にみえる。年増は黒い絞りのソウメンシボリを使うので一層濃艶。服装は筒袖の紺絣、生まれつき色白の女が多いので、コントラストが良いのだろう。綺麗だ、実際美人。』(「美之国」昭和九年八月号より)
当時の写真からはハマンカー(共同井戸)を囲みながら笑顔で談笑している様子や凛とした表情でこちらを見つめている様子など、厳しい暮らしの中においても明るく前向きに、そして強い意志を持って生きたあんこさんの姿が垣間見えます。
あんこさんのスタイルはもちろん、その内面にも迫りたい。
あんこさんをテーマにその魅力に迫るとともに、あんこさんにちなんだ企画や活動をご紹介していきます。
暮らしを支え、島を支えたあんこさんの日々を 未来へ
協力・写真提供:伊豆大島アンコ文化保存会、藤井工房、観光喫茶もももも
参考:「伊豆大島文学・紀行集 絵画編」
ANKO BOOK
ANKO BOOKが完成しました。島内・島外各所にて配布しております。本書では、あんこさんの魅力に迫るとともに、新しい時代のあんこさん像を感じられるような企画や活動をご紹介しております。お見かけした際はぜひお手にとってご覧いただけたら幸いです。
ANKO LIFESTYLE
そのむかし、まだ薪(まき)が燃料の主流を占めていた時代、船で大量に江戸へ送ることができる大島は優位な立場でした。そのため男たちはもっぱら廻船の仕事や漁業に従事しており、島の中の仕事を担うのは主に女性たちでした。女性たち“あんこさん”の暮らしをちょっぴりのぞいてみましょう。
オリジナルあんこカクテル
その昔、三原山へと続く登山道には、あんこさんがもてなす茶屋が軒を連ねていました。茶屋では、「サクラバッカス」という果実酒のようなものも販売されていたとか。そんな「『あんこさん』を彷彿とさせるようなお酒を現代によみがえらせたい…」という思いから、あんこさんにちなんだカクテルの制作をプロのバーテンダーに依頼しました。
手ぬぐいデザインプロジェクト
あんこさんのトレードマークといえば、「手ぬぐい」です。今回、そんなあんこさんにとって大切なアイテムだった「手ぬぐい」を島外のデザイナーさんの視点からデザインすることで、あんこさんの新たな表現を模索するきっかけにしていきたい。そんな思いから本企画がスタートしました。
島のアイスクリーム屋『トリトン』
アイスクリーム専門店“島のアイスクリーム屋『 トリトン』”さんは今回あんこさんをテーマにしたアイスクリームを新たに開発しました。さて、それはどんなアイスクリームなのでしょう。お店のオーナーの浅沼さんにお話を伺いました。
あんこさんも大好き!?島スイーツ「牛乳煎餅」
大島牛乳の生乳をふんだんに使い、卵、砂糖、バター、小麦粉を材料に、水は一切使わず、自然の素材だけを使ってつくる島の焼き菓子「牛乳煎餅」。ユニークな焼印を施したえびす屋さんの牛乳煎餅をご紹介します。
あんこさんが暮らした日々を辿る
元町界隈を巡りながら、かつてアンコさんが暮らした日々をたどる「元町ぶら散歩」。伊豆大島アンコ文化保存会の清水さんにご案内頂きながらのんびり散策しました。
伊豆大島アンコ文化保存会
伊豆大島の伝統風俗である「あんこさん」は古き良き島の貴重な宝物です。
あんこさんの独特な姿は多くの人々を魅了してきました。また、火山島ならではの特徴的な景観とともにエキゾチックな魅力を放つあんこさんの姿は文人墨客をも魅了し、島を訪れては数々の作品に残されてきました。
そんなあんこ風俗の伝承・保存・発信を目的に、伊豆大島アンコ文化保存会さんは大島に暮らす姉っこ世代が中心となり活動されています。
当プロジェクトは伊豆大島アンコ文化保存会さんより多大なバックアップをいただきながら運営しております。
情報お待ちしてます!
本プロジェクトでは、あんこさんにちなんだ商品、グルメ、スポットなどの情報を随時集めてご紹介してまいります。商品やグルメなどを通じて、あんこさんを島の“宝物”としてPRする取組に共感いただける飲食店さま、商店さま、是非情報をお寄せください。
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訪れる人がほっこりする場所
近所の皆さんが自然と集まってくる社交場『くぼ0(ただ)』さんで見つけた、あんこさんのトレードマークの「手ぬぐい」を可愛いくアレンジしたものとは?
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2020年7月18日放送のNHK総合「ブラタモリ」にて伊豆大島を訪れたタモリさん、今回は番組で紹介されたお話についてダイジェスト版でお届けします。
私の行きつけ「TOKYO OSHIMA ISLAND」
東京の島々がもつ素晴らしい景観や、特産品、文化などの宝を磨きあげ、広く発信していく「東京宝島事業」の一環で2020年1月下旬に伊豆大島にてモニターツアーを実施しました。モニターツアーに参加されたのはフランス出身の外国人女性のお二人と日本人女性のお二人。さて、どんな旅だったのでしょうか?