雑誌の撮影で出会ってから約10年。しばらくぶりに再会して5年。
モデルとして活躍するniŭさん。
ここ数年はアーティストとしての活躍に力を入れています。元々美大出身の彼女はモデルをしながらも常に傍らでなにかを作ることを続けていました。
再会した時はすでにアーティストとしての存在を強く感じる様になっていました。
私は彼女の生き方、作品がとても好きです。いつも作品に真摯に向かう姿に刺激をうけています。
そして今回椿をテーマに作品を創ってもらう事に。
美しく、強く、かわいらしく、深みのあるそんな椿の作品になりました。まさに彼女そのもののような作品です。
いつもは一組のアーティストと私が旅をし、作品をコラボレーションするsaiphotobookですが今回は特別企画になります。
3/15~3/22まで、大島のイベントスペース「
kichi」で「黄色い雨と青い火山」というタイトルの朝倉弘平さんの個展が開かれました。
オープニングレセプションにシンガーソングライターの吉廣麻子さんが参加し、ライブペインティングが開催されると聞きつけ、この企画を思いつきました。
kichiでのライブの次の日に、まだ雪の残る裏砂漠を歩いてもらい、二人が共有したライブも含め、同じ時間を過ごした大島についてもアーティスト同士で言葉を紡いでもらい、写真と共に編集させてもらっています。
島で生まれた透明感のある言葉たちです。
ガラス作家のイイノナホさん。
初めてナホさんにお会いしたのは、雑誌の対談の撮影でアトリエに伺ったときです。
それから一年ぐらいたったとき、ナホさんから作品集「ガラスとヒカリ」の本の撮影をお願いしたいと連絡を頂きました。
楽しい撮影の合間にこの企画に快諾していただいて、満開の椿を訪ねる旅に。
裏砂漠で大の字に昼寝したり、または大雨でびしょびしょになりながらの大島でしたが、旅は笑ってばかり。
ナホさんのライフワークの一つでもあるペーパウェイトの作品は、ガラスの中にヒカリと共に美しいモチーフを閉じ込める作品です。
そしてあのときの雨と霧に包まれた大島からナホさんの手でヒカリに包まれた椿の花々が咲きほこりました。
2007年、当時私が監督で撮影していた短編映画「花の周りを飛ぶ虫はいつも」。
その話をhiROki君に話したら撮影のロケ場所が偶然hiROki
君の生まれ育った場所という不思議な縁がありました。
元々hiROki君が作る音が好きだったのもありそのまま映画の音楽を頼んだ事から、それからも個展の音楽、PVの音楽と度々参加していただいています。
CM等、様々なスタイルで活躍するhiROki
君ですが、 その中でもライフワークとしているフィールドレコーディングで採取した沢山の音たちとピアノ、ギター、シンセを組み合わせた作品はとても素敵です。
以前から一緒の場所での、写真とフィールドレコーディングの作品制作企画を温めていましたが、それが伊豆大島で実現しました。大好きな大島の美しい霧をテーマに。
音楽は約3:44秒 お好きなペースで本をめくって行ってください。
singerである彼女は、作詞作曲、ドローイング、切り絵、絵本作家と多彩な顔を持っていて、それぞれがとても「美しく凛としてやさしい」。
独特の低くささやくような言葉と音が混ざり合った歌や彼女の作品は、私の頭の中に色々な映像を映し出してくれます。
そんな扇谷一穂さんと、彼女の持っている引き出しから何が作品として飛だしてくるのか予想できないまま、春の始まりの色づいたサクラを訪ねる大島の旅を企みました。
二人で鼻歌を歌いながら、いざ「サクラピクニック」へ。
何気ない毎日の生活、思い出深い時間。関わりのある人たち。
普段忘れていた自分の時間を立ち止まって考えてみる、そしてそれをあるルールに基づいて色に変換すると「生活の模様」ともいえる独自のストライプになります。
それが Life Stripe です。
2年間通っている大島の方達のポートレイトをより意味ある形で撮りたいと考えていたのですが、Life Stripe を手がけるSPREADの二人との出会いがきっかけとなりこのコラボレーションが実現しました。
言葉というすばらしい道具。文章を書くと言っても沢山の分野があり、表現があります。
今回は普段、アートの世界で言葉を独特の視点で操り、物事を外側から多面的
に捉えることが出来る住吉さんと一緒に旅にでました。
過度に大島の自然に寄り添う事も無く、突き放す訳でもなく,旅人がただそこにいて感じたというスタンスの文章が小気味く、私の写真と呼び合い響きあい、新しい視点の大島を表現したbookになっていると思います。
Profile
グラフィックデザイナーを経て独立後
雑誌、広告等、アーティストポートレイト、俳優、女優の写真集などの分野で活動。
テレビCM、ミュージックPVなどの映像カメラマンも手がける。
2009年から伊豆大島プロジェクトに関わり、伊豆大島の写真を撮っている。
2011年「月刊 田中圭」の撮影は伊豆大島がロケ地
●写真集
2014 野村周平「side」2012 吉沢亮 「はじまり」「月刊 田中圭」、2010上戸彩「EAST to WEST」、他多数
●映画ポスター等
2014~2015 「寄生獣」part1, part2、2013「キャプテンハーロック」声優編(小栗旬、三浦春馬、蒼井優)他多数
●写真展
2009年未来画廊 個展「途切れることのないおとのつらなり」
2010年青山plsmis 個展「小さな死」
2011年渋谷sunday
issue「マッカランハイボールmovie exhibition」参加
2014年恵比寿ABGギャラリー個展 「ポートレイト」