伊豆大島を訪れるすべての方をあたたかく迎えたい
伊豆大島に暮らす人にお会いし、お話をお伺いする企画、その名も「島人Focus」。
今回は珈琲の移動販売を行っている『大島珈琲』のキム・スンヨンさん、奥さんの素福さんご夫妻にお話を伺いました。
-珈琲の移動販売をはじめたきっかけを教えてください
僕の仕事は映像作家で、主に海外を扱ったドキュメンタリー映画の制作をしています。
撮影の為の出張も多いので、首都圏に近く、アクセスが良い点と、なにより自然溢れる島で家族とともにスローライフを送ることができるこの島に今後の可能性を見出し、2011年に移住してきました。月に2、3回東京へ出て打ち合わせをして、普段は大島の自室で編集作業をしていましたが、ずっと編集室にこもっていると今度は人とコミュニケーションがしたくなりました。
移住して四年が経った頃、高校時代の友人達が遊びに来てくれました。そして帰りの岡田港で「船を待っている時に美味しいコーヒーが飲めたらなぁ」と友人が呟いたのです。それがキッカケで、もしかして港に珈琲屋を開いたら島内外のお客様とコミュニケーションを取れるかも知れないと思い、コーヒーの移動販売をはじめようと思ったのです。
-カフェで働いた経験はあったのですか?
実はまったくありませんでした。まさに模索の日々が続きました。
You-Tubeで美味しいコーヒーの淹れ方を調べたり、今どんなカフェが人気なのか?実際に東京へカフェの視察にも行きました。
営業形態についても1日平均何杯売れたら商売になるのか考えてみたり、店舗を構えるよりもイベント会場等に移動して出店できる移動販売車がいいのでは?とイメージしながら具体化していきました。
コーヒーに必要な備品は全てインターネットで購入、移動販売の車両はヤフオクで金沢にお住まいの方から落札しました。また、移動販売車の内装やお店のロゴマークなどすべて自分たちで手作りしました。
今は主に岡田港の桟橋にて営業させて頂いています。
島の玄関口でお客さまを心暖かく迎え、美味しい珈琲づくりと一期一会のお客様とのコミュニケーションを大切に日々励んでいます。
-奥さんは珈琲の移動販売をやると聞いたときどう思いましたか?
正直、とても驚きました。
当時、フリーの映像作家と画家として活動していて、その道で活動を続けていくと思っていたので、珈琲屋さんになるとは夢にも思いませんでした!(笑)
人生には上り坂、下り坂があり「まさか!」があるとか聞きますが、まさにそれでした。
最初は半信半疑でも、主人の情熱と周りの応援もあり、だんだんと私もその気になり準備に燃えました。いよいよ初の営業日を迎えた初日の後、本当にお客様とのコミュニケーションが楽しかったし、お客様からの応援も沢山頂き、とても嬉しかったです。
元来、我が家は人が大好きでコミュニケーションも楽しめる性格でしたので、お客様や島のみなさんとお会いする機会が増えたことも幸いですし、感謝です。
-最近では島のイベントにも出店されることが多いですよね
はい、おかげさまで様々なイベントに出店させて頂いております。今はちょうど椿まつり期間なのですが(平成28年3月4日現在)、椿まつりのメイン会場である大島公園の椿プラザでも出店しています。
-こだわっている点はありますか??
大島珈琲ではお客様との一期一会のコミュニケーションを大切にしています。日々のお客様との出会いの軌跡を大島珈琲のfacebookページに掲載したり、会話から意外なアイディアやご縁に発展したりと、皆様の交流の場としても活用して頂いています。そして何よりこれから船に乗って帰られる観光客の方々に、大島での思い出をかみしめながら美味しいコーヒーを飲んでいただきたいです。
大島珈琲facebookページ
https://www.facebook.com/oshimacoffee/
-今後の展望について、教えてください
今後は大島珈琲のオリジナル商品を展開していきたいです。また、夫婦共に映像作家・画家として、大島の美しい風景や文化・風習などを作品に収めて島内外の方々に見ていただきたいと思っています。
大島珈琲さんの大島オススメ情報
「椿かおる島」というタイトルのDVDをおすすめします。
まるで女優のような大島の椿たち。
2016年2月に国際優秀つばき園に認定された椿花ガーデン、大島公園椿園、大島高校椿園に咲く見頃の椿のPVです。
実は僕が作ったDVDです。
音楽はNHK「にっぽん紀行」Eテレ「心の時代」テーマ曲でも知られる瞑想のピアニスト、ウォン・ウィンツァンさん。美しい椿とピアノの音色のコラボレーションで心癒されます。特典映像には椿愛好家のインタビューとして「椿花ガーデン」の山下隆さんによる、わかりやすくて奥が深い椿にまつわる貴重なお話を収録しています。
大島珈琲でもDVDを販売致しております。
『椿かおる島-伊豆大島の椿の風景-』
椿かおる島-伊豆大島の椿の風景- [DVD]
キム・スンヨン、 李素福
大島珈琲経営
ご主人のキム・スンヨンさんはバックパッカーの経験から海外を扱ったドキュメンタリーを多く制作。
主な作品に「TIBET TIBET」「雲南COLORFREE」など。
http://kimsyvl.wix.com/travel
「民族や国籍ってなんだろう」
映画監督キム・スンヨンが見つけた答え
http://www.huffingtonpost.jp・・・
奥さんの素福さんも画家として活動するアーティスト一家。
日本大学芸術学部
絵画科卒業。在籍中より絵画制作や、主に日本の「茶道」を自由な発想によりフューチャリングした屋内外での空間演出イベントを開催。日本・韓国・NYなど国内外・ジャンルを問わずに絵画・立体オブジェ・写真・屋内外での空間演出や、子供たちとの「 創る∞遊ぶ 」ワークショップを開催。又、ライフワークとして「
HUG THE EARTH ! 」というオリジナル写真による PEACEな活動を2003年より展開している。
「 HUG THE EARTH ! 」
http://ameblo.jp/hug-the-earth/