未利用魚の魅力を引き出し、魚の新たな美味しさを伝えたい
伊豆大島に暮らす人にお会いし、お話をお伺いする企画、その名も「島人Focus」。
今回は伊豆大島の南部地区の廃校となった小学校の跡地の一角で筆島沖の定置網で獲れる新鮮な魚、それもゴマサバをはじめとした未利用魚を中心にさまざまなレシピで新たな美味しさを引き出している岡村京子さんにお話を伺いました。
-もともと小学校だった建物を利用した施設なんですね
はい。
ここは波浮地区といって伊豆大島の南端にあたるところです。
この建物はもともと小学校だった建物で、2009年3月31日に閉校となりました。
最近では、現代美術展のメイン会場に利用されていますが、私たちは2014年5月よりこの廃校の一角を改装してはじめました。
加工場はもともと図工室だった場所を利用していて、最初は様々なものが散乱していて、加工場としてはじめられるか不安でしたが、みんなで綺麗に清掃・整理して加工場としての機能を備えた施設として生まれ変わることができました。
-旧波浮小学校は建築家吉阪隆正氏(ル・コルビジェに師授)が関わった大島復興プロジェクトの時代に生まれた小学校で、全体的に船舶をイメージした設計デザインが施されており、ユニークな構造が興味を引く建物です。
-こちらではどのような加工を行っているのですか?
魚をさばくところから始まり、さまざまな加工を行っていますが、わたしたちの施設の一番のウリは飽和蒸気調理器です。高温で一定時間加熱処理することで骨まで柔らかく可食できるようにしたゴマサバフィレを使った商品づくりをメインに行っています。
小さなお子様からお年寄りの方まで、魚の骨を気にすることなく、また、沢山のカルシウムを摂取することにもつながり、健康にも良い製品づくりが可能となりました。
このゴマサバフィレを多くの方に利用していただきたいという思いから、ゴマサバフィレを使ったレシピ集を作成したり、学校給食でのメニュー利用に提案をしたり、PRの為、日々走り回っています(笑)。
-バラエティに富んだ商品がワクワクしますね!
ありがとうございます。
原料が定置網にかかる未利用魚を使っているものですから、魚がやってくるその日までどんな種類の魚がどの程度入ってくるのか分からないのです。
なので、こちらもワクワクしますよ(笑)。
伊豆大島の食材を利用したC級グルメ選手権や産業祭など、島内イベントにも積極的に出店するようにしています。そのおかげか、商品の詰め合わせセットは非常に好評です。すべて冷凍なので保存もききますし、温めるだけで食べられるものばかりなので、贈りものとしても最適ではないかと思います。
-商品は岡田港前に出店している店舗で食べられるんですよね?
はい。
岡田港前で伊豆大島漁業協同組合直営の売店『浜のかあちゃんめし』を営業しています。
営業時間は11:00~16:00で、定休日は火・水曜日(及び、元町港出帆日)になります。オススメはサバソースかつ丼。飽和蒸気調理器により骨まで食べられるサバを使ったカツに、特性のタレをたっぷりかけたボリューム満点の美味しいメニューです。
他にも、キーマ(ひき肉)に骨までやわらかくしたサバのミンチを使用したキーマカレーも人気です。加工部で製造している商品の購入もできますので、是非、お立ち寄りください。
-『浜のかあちゃんめし』のおすすめはコチラ!
べっこう丼 900円(税込)
伊豆大島漁協所属の漁師が釣ってきたメダイの刺身をタレに漬け、べっこう色に仕上げた「づけ丼」です。
島唐辛子のピリッとした辛さがアクセントになっています。
大島ハンバーグ定食 900円(税込)
定置網で獲れたゴマサバを骨ごと2度挽きし、豆腐、おから等を加えヘルシーに仕上げました。定食の小付けもほとんどが島でとれた食材を使って作っています。
さばソースカツ丼 650円(税込)
定置網で獲れたゴマサバを飽和蒸気調理器で骨まで軟らかくして、特性のソースに漬け、カツ丼にしました。
魚のアラ汁か島のりの味噌汁等がついています。
浜のかあちゃんめし
〒100-0102 東京都大島町岡田港
営業時間:11:00~16:00
定休日:火・水曜日(及び、元町港出帆日)
加工部の商品ご購入頂けます!
伊豆大島漁業協同組合加工部の商品、気になる方も多くいらっしゃると思います。もちろん、商品のご注文もお電話、FAX等で承っています。どうぞお気軽にお問合せくださいませ!
お問合せTEL&FAX:04992-7-5683
【お取り扱い商品例】
『骨までやわらか天然さば』
飽和蒸気処理により、骨まで食べられます。カルシウムは35倍にUP!元来サバには、DHAやEPAも多く含まれ青魚の王様と呼ばれています。すでに加熱済みなので、調理時間も短縮できます。
『天然さば あしたば和え』
飽和蒸気処理により、骨まで食べられるように加工したサバほぐし身と、抗酸化作用が強いカルコンを豊富に含む大島産明日葉をあえました。そのままお召し上がりになれます。
『波浮天』
「伊豆の踊り子」の舞台となった、波浮港で水揚げされた、サバやクロシビカマスのすり身に、山芋と大島産明日葉を加え、練り上げています。袋のままお湯で温めてから、お召し上がりください。
『天然むつ南蛮漬け』
飽和蒸気処理により、骨まで食べられるように加工した小ムツを油で揚げ、玉葱や人参を加えて、南蛮漬けにしました。開封後、すぐに食べられます。
『大島ハンバーグ』
漁協食堂ランチメニューでも大人気のハンバーグ。地魚のすり身の他に、豆腐やおからを加え、食感良くヘルシーに仕上げています。袋のままお湯で温めてお召し上がりください。ソースはお好みでどうぞ。
『いさきちぎり』
伊豆諸島では「いさき」の旬は、梅雨から初夏の頃を言われています。旬のイサキを使い、職人の手により、低温で干物にしてから、焼きました。食べやすい大きさになっているので、そのまま召し上がっていただけます。
等々
※実店舗と在庫を共有しているため、ご注文のタイミングによっては、ご希望にお応えできない場合もございます。
季節によってお取り扱い商品が変更となる場合があります。予めご了承ください。
岡村 京子
伊豆大島漁業協同組合加工部 栄養士
〒100-0212 東京都大島町波浮港17番地
04992-7-5683
04992-7-5683