子どもたちの笑顔が集まる場所でありたい
伊豆大島に暮らす人にお会いし、お話をお伺いする企画、その名も「島人Focus」。
今回は2014年12月に元町の仲通りにオープンしたアイスクリーム専門店、その名も“島のアイスクリーム屋『トリトン』”店主の浅沼さんにお話しをお伺いしました。
-アイスクリーム専門店をオープンしたきっかけを教えてください
平成23年3月、東日本大震災を機に大島にUターンしました。
島にもどってからは、伊豆大島の空港に程近い場所にある農産物直売所『ぶらっとハウス』で働いていたのですが、そこでアイスクリームの製造を任されておりました。しばらく働くうちに「もっと沢山の種類のアイスを作りたい」とおもうようになり、よく来る子どもたちからも「もっといろいろなアイスを食べたい」という声を受けてから、独立してお店をオープンしたいと考えるようになりました。
その後、アイスクリームを製造する為の機械が比較的安く手に入れられる方法が見つかったことと、広さや間取り等が自分のイメージしていたものに近い物件が見つかったこともあり、アイスクリーム専門店をオープンする決心がつきました。
-こだわっている点を教えてください
とにかく素材にはこだわっています。伊豆大島の特産である大島牛乳を使用しているのはもちろん、他にもできるだけ伊豆大島産の食材を使うように心がけています。また、伊豆大島に住んでいる方はもちろん、観光客の方にも食べていただくことで、伊豆大島にはこんなに美味しいものがあるんだ、と伝えたいのです。
例えば、メロンアイスをつくるにしても、プリンスメロンやマスクメロン、夕張メロンなど、あらゆるメロンを使って試作を重ねていく中で、伊豆大島で作っているニューメロンという品種にたどり着き、それが一番メロンアイスの材料に適していることを発見したのです。このニューメロン、伊豆大島の隠れた特産としてアイスクリームを通じて知って欲しいと思っています(笑)。
とにかく香りが他のメロンでは出せないのです。お客さんにも好評で製作秘話をお話すると帰りにニューメロンをお土産に買って帰る方も多くいらっしゃいますよ。
あとは、パッションフルーツ。伊豆大島で力を入れているフルーツのひとつですが、こちらもアイスクリームにして提供しています。とても好評です。
アイスクリームを通じて、島の農産物の魅力を知っていただき、さらには購入してい頂く流れが出来ているのはとてもうれしいですね。
-アイスクリームの種類も豊富ですね!
そうですね。
お客さんに選ぶ楽しさを提供したいのと、種類が多ければ組み合わせもより楽しめると思うのです。なにより、子どもが喜びますよね。
アイスクリーム屋ということもあり、子どものお客さんは多いです。昔はどこの地域にも駄菓子屋さんがあって、子どものころの思い出としていつまでも印象に残っている場所だと思うのです。ところが、今の時代は駄菓子屋さんのような子どもたちが集まる場所が少なくなってきていますよね。子どもたちや地域の人たちが集まる場所にこのお店がなったらいいなぁ、と思っています。
-種類が豊富だから下の写真のようにお好みの種類を選んで組み合わせれば、あなただけのデラックスアイスが楽しめます。
今回は上から明日葉、安納芋、イチゴをチョイス。すべて島で採れた素材を使用。素材の味がしっかりしていて、しつこくなく、甘さ控えめで大人から子供まで美味しく頂けるアイスです。
-子どもが好きなんですね
そうですね。なんだか励みになりますよね。
何より子どもは発想が豊か!例えばチョコレートにチョコレートのシロップをかけたり(笑)。大人だとまずしないようなことをしますよね。
アイスクリーム用にトッピングコーナーを設けたのですが、子どもたちがソフトクリームにもトッピングしているのを見て私も試してみたら実際美味しかった(笑)。
子どもたちから日々ヒントをもらうことも多いです。
そして、子どもたちがいずれ成長して大人になり、社会に出て行ったときに当店を懐かしく思い出してくれるような場所でありたいなぁ、と思いますね。
-これからも沢山の美味しいアイスクリームを作ってください
はい。
こうやって毎日大島牛乳が届けられるのですが、やっぱり新鮮で安心な食材を使うことを心がけるのと、何より美味しいものを提供したいと日々考えています。
これからも多くの種類のアイスクリームを、試行錯誤を重ねながら生み出していきたいと思います。是非、楽しみにしていてください!