伊勢エビ

多くの人に愛される、まさに“ご馳走”

平安時代の文献に「大海老」として登場するほど、古くから日本人に親しまれてきた伊勢エビ。外洋に面した伊豆大島では溶岩の地形がつくる岩礁が多く、伊勢エビの生息に最適な場所といえます。

伊勢エビの甲冑のような硬い殻や長老を思わせる長いヒゲや曲がった腰、そして熱すると真っ赤に染まる姿は祝宴の席を彩る縁起物として古くから愛されてきた贅沢な食材です。

プリプリッとしてて舌にまとわりつく食感がたまらない“お刺身”や海老の旨みを余すとこなく味わえる“茹で”、香ばしい磯の香りがたまらない“焼き”とどんな調理法でも最高に美味しくいただけます。

そんな中でも特に美味しいのが伊勢エビ汁ではないでしょうか。伊勢エビの濃厚なみそや出汁がよく溶け出したスープは何ものにも変えがたい旨みがあります。

そんな大切な“ご馳走”だから、伊豆大島でも資源保護の為、夏場を中心に禁漁期間を設けています。

伊勢エビは「刺し網漁」と呼ばれる漁法で捕まえるのが一般的です。昼間のうちに伊勢エビが棲んでいる岩礁地帯に「刺し網」を仕掛けます。夜、餌を求めて伊勢エビが活動的に動き回り網目に絡まる。そして、動けば動くほど絡まり逃げ出せない状態に。

早朝、網ごと引き揚げ、港に持ち帰ります。網から外す際、伊勢エビのゴツゴツした殻や脚等、網目にひどく絡まるので、網と海老を引き離す作業は一苦労。むやみに外そうとすると触覚や脚が折れ、商品価値が下がってしまう為、丁寧且つ慎重に行います。どうしても外せない場合は網を切って取り外すことも。例え切ってしまっても網は修繕して大切に使います。

『海市場』で新鮮な伊勢エビを

元町港の程近く、伊豆大島の海で採れた新鮮な魚介類や海の特産物を扱う『海市場(うみいちば)』では活きの良い伊勢エビが水槽で活かしたまま販売されています。

お土産に持ち帰ったり、送ったりするのはもちろん、購入した伊勢エビを調理してくれる飲食店や宿もあるので、事前に問い合わせて確認してみるとよいでしょう。そして是非、活きのいい伊勢エビを味わってみてください。

海市場(うみいちば)

〒100-0101 東京都大島町元町2-5-7

04992-2-5557

04992-2-5558

贅沢の極み、伊勢エビ天丼

波浮港の『港鮨(みなとずし)』では、伊勢エビを丸ごと1匹使った伊勢エビ天丼が味わえます。尻尾の部分を天ぷらに、あたまの部分をお味噌汁に使ったこれぞ贅沢の極み、な一品です。予約制なので、かならず事前にご連絡をお忘れなく!

港鮨(みなとずし)

〒100-0212 東京都大島町波浮港1

04992-4-0002